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磁気ナイフで医療診断
~MRIによる人体断層撮影~

2018.04.09
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MRI(磁気共鳴画像)装置を利用すると人体の高画質な断面画像がたくさん得られ、病気の有無が容易に診断できます。国内外の多くの病院に導入されて、高度医療の現場で活躍しています。装置の内部には幾つかの円形コイルが格納されており、一様な磁場中に撮像部位が置かれます。

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人体の約7割は水(H2O)でできています。また、生体組織を構成する有機化合物も水素原子Hを含みます。磁場の大きさで決まる特定の周波数の電磁波を水素の原子核に照射するとエネルギーを吸収し、照射を止めると同じ周波数の電磁波を放射します。

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撮像部位の磁場分布をわずかに増減することで吸収・放射する電磁波の周波数もわずかにずれ、検出した信号を周波数分解することで水素原子の位置を特定できます。

img04_03
撮像部位の移動・固定を繰り返しながら検出した多量の信号をコンピュータで高速処理することにより、人体の内部にある水素原子の空間分布を画像化します。

(九州大学 柁川一弘)

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